基本情報
<過去5シーズンの成績>
プレミアリーグ 【優勝13回】 | 欧州カップ戦 | FAカップ 【優勝14回】 | カラバオ杯 【優勝2回】 | 監督 | |
17/18 | 6位 | EL/ベスト4 | 3回戦敗退 | 準優勝 | ベンゲル |
18/19 | 5位 | EL/準優勝 | 4回戦敗退 | ベスト8 | エメリ |
19/20 | 8位 | EL/ベスト32 | 優勝 | 4回戦敗退 | エメリ➡ アルテタ |
20/21 | 8位 | EL/ベスト4 | 4回戦敗退 | ベスト8 | アルテタ |
21/22 | 5位 | ー | 3回戦敗退 | ベスト4 | アルテタ |
理想のスカッドとアルテタの築いた土台が実を結び
ついに復活を遂げた”ヤング・ガンナーズ”
・昨季は開幕から3連敗と67年ぶりの失態を喫しアルテタ解任論まで飛び出したが、その後は怒涛の巻き返しを見せて一時はトップ4を維持したものの、ケガ人が続出した影響で終盤に失速。5月にトッテナムとの直接対決に敗れたことで4位の座を奪われ、CL出場を逃す悔しい結果に終わった。だが、アカデミー出身のサカやスミス・ロウを筆頭に、ウーデゴー、マルティネッリが主力として成長し、新戦力のラムズデールやホワイト、富安が実力を証明するなど、来季への希望も感じられる1年だった。
・失速の原因となったスタメンと控えの実力差を埋めるためにも、今夏には大幅なバージョンアップを遂行。唯一の人材不足だったCFにはG・ジェズスを迎え、左SBには偽9番として攻撃の選択肢を増やすジンジェンコ、2列目にはポルトで頭角を現した技巧派MFビエイラ、CBには覚醒してレンタル復帰したサリバ、退団したレノに代わる第2GKとしてターナー、ウイングにはマルキ―ニョスを獲得するなど、ELを同時並行でこなす過密日程に備えて余念のないスカッドを形成した。
・唯一の不安材料は、代えの利かないパーティーの代役が不在な点で、未だに解決できていない。ただアルテタ就任から3年目にして、ようやく監督が志向する選手が揃い、チーム全体に戦術が浸透するなど確実に進化を遂げ、観る者を魅了するフットボールで開幕から5連勝と最高のスタートを切った。アルテタの築いてきた土台が開花した今季は、ELでの躍進と7年ぶりのCL返り咲きは必須。そして19年ぶりとなるプレミアリーグ制覇に向けて、アルテタとヤング・ガンナーズの歩む軌跡から目が離せない。
<前半戦の総括>
・開幕5連勝と好スタートを切り、マンチェスター・Uに敗れはしたものの、個性を発揮しつつチーム全体が機能する高いクオリティーのサッカーを継続。長年勝てずにいたリバプールや宿敵であるトッテナムを下し、2位のマンチェスター・Cと勝ち点差「5」で首位をひた走る。スミス・ロウが復帰し、冬の移籍市場で選手層に不安のあるセントラルMFとジェズスに代わるCFを補強できるかが、プレミアリーグとEL制覇に向けてのカギとなる。
監督
名前 | ミケル・アルテタ |
生年月日 | 1982年3月26日(40) |
国籍 | スペイン |
就任日 | 2019年12月 |
・”アーセナルの救世主”
・3年半に渡ってマンチェスター・Cのアシスタントコーチとしてペップの下で学び、最先端の戦術を継承。フットボールについての深い知識と理解を持ち併せ、ポゼッションと前線からのプレスを基本に、偽SBや可変システムも柔軟に取り入れる。
・洗練された外見や記者会見での冷静さとは裏腹に、強烈なリーダーシップを持ち、選手たちにもハードワークを要求する厳格な性格。基本的に自由を認めず、原則に従うよう求めて選手と対立することもあるが、確固たる信念と勝利に貪欲な姿勢、明確なビジョンでチームをまとめ上げる。
・再建を託さた就任当初は監督経験や実績が無いことを不安視され、その後も成績不振で解任論が巻き上がるなど常に逆風に見舞われてきたが、覚悟と忍耐力で自らの信念を貫き、選手たちに自信を植え付けるなど、少しずつ土台を築き上げてきた。そして今季は開幕から首位をひた走り、8月には月間最優秀監督賞を受賞。
・スペイン語、バスク語、カタロニア語、英語が堪能で、フランス語、イタリア語、ポルトガル語も話す。
移籍市場(夏)
ポジション | 名前 | 移籍元 | 移籍金 |
GK | マット・ターナー | ニューイングランド | 635万 € |
DF | オレクサンドル・ジンチェンコ | マンチェスター・シティ | 3500万 € |
ウィリアン・サリバ | オリンピック・マルセイユ | 3000万 € | |
ヤクブ・キヴィオル | スペツィア | 2500万 € | |
MF | ファビオ・ビエイラ | ポルト | 3500万 € |
マット・スミス | ドンカスター | ー | |
FW | ガブリエウ・ジェズス | マンチェスター・シティ | 5250万 € |
マルキーニョス | サンパウロ | 350万 € | |
リース・ネルソン | フェイエノールト | ー | |
レアンドロ・トロサール | ブライトン | 2400万 € |
ポジション | 名前 | 移籍先 | 移籍金 |
GK | ベルント・レノ | フルアム | 360万 € |
DF | ヌーノ・タヴァレス | オリンピック・マルセイユ | 0 € |
セドリック・ソアレス | フルアム | ー | |
MF | サンビ・ロコンガ | クリスタル・パレス | ー |
FW | アレクサンドル・ラカゼット | オリンピック・リヨン | ー |
ニコラ・ペペ | ニース | 0 € | |
マルキーニョス | ノリッジ | ー |
基本フォーメーション

選手一覧
<GK>
No. | 名前 | 年齢 | 国籍 | 身長/利き足 | 昨季成績(得点) | |
1 | アーロン・ラムズデール | 24 | イングランド | 188cm/右 | 2試合 【シェフィールド・ U】 34試合 | ・高い俊敏性と身体能力を誇る、パッション溢れる攻撃型GK ・至近距離からのシュートに驚異的なスピードで反応し、チームを救うビックセーブを連発する ・時には積極的に前に出て、相手FWのシュートコースを限定するプレーで何度も失点を防いできた ・足元の技術も高く、ビルドアップ能力に関してはプレミアでもトップクラス。特に低弾道のロングフィードは特筆に値 |
30 | マット・ターナー | 28 | アメリカ | 191cm/右 | 5試合 | ・アメリカ屈指の実力派GK ・190cmの長身を活かして「MLS史上最高のショットストッパー」と評価され、シュートストップに関しては高い実力を誇る ・近年はアメリカ代表とMLSを中心に活躍し、今夏にレノに代わる第2GKとして加入 ・子供の頃からアーセナルのファン ・両親の影響でアメリカとリトアニアの二重国籍 |
31 | カール・ハイン | 20 | エストニア | 193cm/右 | ー | ・アーセナルユース出身の才能ある若きGK ・素晴らしい反射神経で好セーブを披露し、非凡なパスセンスも持ち合わせる ・エストニア代表では正守護神を務め、A代表マッチには既に18試合に出場しているだけに、精神面でも自信のある落ち着いたプレーを見せる |
<DF>
3 | キーラン・ティアニー | 25 | スコットランド | 178cm/左 | 22試合 (1) | ・スコットランドが誇る総合力の高い左SB ・SBに求められるスピード、運動量、精度の高い キックを持ち、サイドからの積極的なオーバーラップでチャンスメイクする ・無尽蔵のスタミナで90分通して上下スプリントを繰り返す ・ケガで離脱することが多い ・セルティックの下部組織出身で、中村俊輔がアイドル |
4 | ベン・ホワイト | 25 | イングランド | 186cm/右 | 32試合 | ・イングランドの未来を担う総合力の高いDF ・読みの良さを活かしたタックルが上手く、ノーファールでボールを奪い、ピンチを未然に防ぐ ・的確な縦パスや、自らドリブルで運んでチャンスメイクするなど攻撃面での貢献度も高い ・サッカーIQが高く、CBとして3バックや4バック、さらには右SBとしても対応可能 |
6 | ガブリエウ・マガリャンイス | 24 | ブラジル | 190cm/左 | 35試合 (5) | ・アーセナルが誇るフィジカルモンスター ・長身を活かしたフィジカルと恵まれた身体能力で相手FWを削るファイタータイプで、恐れることなく前に出て行く守備が特徴 ・スピードも素晴らしく抜かれた際は即座に追いつき、空中戦でも強さを発揮してクロスボールを簡単に弾く ・足下の技術もあり、特にロングフィードの精度が高い ・粗い守備対応でカードやPKを献上することが課題 |
12 | ウィリアン・サリバ | 21 | フランス | 192cm/右 | 36試合 | ・マルセイユで覚醒した若きDFの大黒柱 ・恵まれたフィジカルで、地上戦、空中戦ともに対人で圧倒的な強さを誇り、カバーリング能力も高い ・昨季はリーグアン年間最優秀若手賞を受賞 ・明るい性格のムードメーカーで、コンビを組むガブリエルとは名コンビ ・生粋のグ―ナー |
15 | ヤクブ・キビオル | 23 | ポーランド | 189cm/左 | 3試合 【ジリナ】 22試合 | ・ポーランドの若き万能型DF ・屈強なフィジカルを活かして対人戦に強く、カバーリングも秀逸 ・精度の高いパスで攻撃の起点にもなり、CBとアンカーを高水準でこなす ・冬に約35億円の移籍金で加入 |
16 | ロブ・ホールディング | 27 | イングランド | 189cm/右 | 15試合 (1) | ・アーセナルに6シーズン在籍する経験豊富な古参メンバー ・優れたフィジカルに依存せず、機を見たインターセプトやタックルで広範囲をカバーするなど、技術的に熟達したディフェンダー ・空中戦にも強く、試合終盤での出場が多い ・周囲に気を配る人格者で、良き相談役 |
18 | 冨安 健洋 | 24 | 日本 | 188cm/右 | 1 試合 【ボローニャ】 21試合 | ・日本の最終ラインを担う守備の達人 ・欧州の屈強なFWにも引けを取らない恵まれた体格で対人守備に強い ・生じたスペースも即座にカバーするなど判断力やサッカーIQも高い ・DFラインの全てのポジションを高いレベルでこなす ・攻撃時のポジショニングやパスなど、ビルドアップ能力も極めて高く、両足からの絶妙な縦パスでチャンスメイク ・ケガが多いことが課題 |
35 | オレクサンドル・ジンチェンコ | 25 | ウクライナ | 175cm/左 | 15試合 | ・ペップ仕込みの戦術眼で新風を吹き込むユーティリティー ・本来は中盤の選手だっただけに高い技術を誇り、細かいボールコントロールで中央の狭いスペースでも難なく偽SBとしてボールを繋ぎ、ボールを失うことが少ないなどポゼッション向きの選手 ・スピードや空中戦が課題 ・今夏に出場機会を求めて、約49億円の移籍金で加入 |
<MF>
5 | トーマス・パーテイ | 29 | ガーナ | 185cm/右 | 24試合 (2) | ・中盤を支配するアーセナルの心臓 ・無尽蔵のスタミナとしなやかな身のこなしで高いボール奪取能力を誇り、対人守備に強く、ドリブルで抜かれることが少ない ・アフリカ人らしいフィジカルの強さとスペイン仕込みの足下技術の高さを兼ね備え、中盤の底でボールを捌いてボールを循環させる ・タイミングを見計らったファイナルサードへの顔出しや、時折放つ強烈なミドルシュートで得点を奪うことも ・ケガの多さが不安材料 |
7 | ブカヨ・サカ | 21 | イングランド | 178cm/左 | 38試合 (11) | ・7歳からアーセナルに在籍する”クラブのアイコン(象徴)” ・抜群のスピードとキレのあるドリブルが武器で、どんな相手にも臆することなく勝負を仕掛け、左足の決定力も向上し、昨季は11G7Aを記録 ・味方を活かす能力に長け、ワンツーを駆使して相手DFラインの裏へ抜けるプレーなど、オフ・ザ・ボールの動きも素晴らしい ・守備も献身的にこなし、2年連続でファン選出のMVPに |
8 | マルティン・ウーデゴール | 23 | ノルウェー | 178cm/左 | 36試合 (7) | ・若くして主将を務める天才肌のレフティー ・足元の技術に絶対的な自信を持ち、細かいボールタッチで見る者を魅了する。密集したエリアでも簡単にはボールを失わない ・切れのあるドリブルと創造性溢れるスルーパスでチャンスメイクし、オフザボール時も味方のために走ることを厭わない ・守備にも献身的に参加し、パスコースを消す守備に定評がある |
10 | エミール・スミス・ロウ | 22 | イングランド | 182cm/右 | 33試合 (11) | ・アーセナルの「10番」を背負うアタッカー ・攻撃的なポジションならどこでもプレーでき、高い技術で正確なボールタッチとパスからチャンスを創る ・シンプルかつ推進力のあるドリブルで相手を剥がしてボールを運び、オフ・ザ・ボールでの動きも優れる ・鼠径部のケガで離脱し、12月に復帰予定 |
20 | ジョルジーニョ | 30 | イタリア | 180cm/右 | 29試合 (6) | ・「ピッチ上の監督」として攻守のリズムを調節する司令塔 ・中盤の底で長短の多彩なパスを散らしてゲームメイクを担い、縦に打ち込むクサビのパスは名人の域 ・細身な体格ながら高いインテリジェンス、的確な位置取り、ゲームを読む能力で中盤のフィルター役も務める ・独特なステップでGKの逆を突くPKを得意とし、20/21にはリーグ戦で7回PKを決めチーム最多得点を記録 ・冬に約19億円の移籍金で加入 |
21 | ファビオ・ビエイラ | 22 | ポルトガル | 170cm/左 | 27試合 (6) | ・ポルトガルの若きファンタジスタ ・細身のハンデを感じさせない圧倒的なボールコントロールが持ち味で、プレスも難なくかわしてゴールに近づく ・キック精度も高く、広い視野と精度の高いスルーパスでアシストを量産する ・昨季にポルトで14アシストを記録し、アーセナルの将来を担う攻撃的MFとして移籍金50億円で加入 |
25 | モハメド・エルネニー | 30 | エジプト | 179cm/右 | 14試合 | ・アーセナルの中盤を支える貴重なバックアッパー ・ピッチを縦横無尽に走り回り、攻撃ではシンプルなパス捌きでリズムを作り、味方のパスコースを作るフリーランも見せる ・後半ATでもスプリントを繰り返し、守備でも広範囲をカバー ・ピッチ外では謙虚で、2022年5月に契約を1年延長 |
34 | グラニト・ジャカ | 30 | スイス | 186cm/左 | 27試合 (1) | ・強烈なキャプテンシーでチームを牽引するスイス人MF ・バランサーとして機能し、左足から繰り出される正確な縦パスで一気にチャンスを創り、パワフルなミドルシュートでゴールを決めることも ・大柄なフィジカルでハードワークを行い、球際の激しいプレーでカードを貰うことも ・アルバニア代表MFの兄を持つ |
<FW>
9 | ガブリエル・ジェズス | 25 | ブラジル | 175cm/右 | 28試合 (8) | ・ストライカーとして高い能力を持つ万能型FW ・シュート、ドリブル、パスといずれも高いレベルで備え、俊敏な動きと天性のゴール嗅覚を活かしてゴールを決めるなど、ワールドクラスの点取り屋と成りえる存在 ・テクニックにも優れ、ドリブル突破でペナルティーエリア内に侵入できる ・マンチェスター・C時代には、CF以外でも左右のウイングとしてプレー ・移籍金74億円で、マンチェスター・Cで師弟関係だったアルテタの率いるアーセナルに加入 |
11 | ガブリエウ・マルティネッリ | 21 | ブラジル | 178cm/右 | 29試合 (6) | ・左ウイングを主戦場とする”ブラジルの至宝” ・切れ味鋭いドリブル突破でチャンスを創り出し、ストライカー並の決定力の高さが武器 ・カットインからのシュートも年々向上し、大一番でも活躍できるハートの強さも持つ ・守備時もプレスバックを怠らない ・ヴィエイラとは四六時中一緒にいる大の仲良し |
14 | エディ・エンケティア | 23 | イングランド | 175cm/右 | 21試合 (5) | ・アンリやオーバメヤンの背番号「14」を背負うCF ・純粋な9番タイプで、スピードとスペースを突く能力の高さを活かした裏抜けを武器とする ・ポストプレーも向上 ・昨季後半戦に5Gを決めて評価を高め、新契約を締結 ・14歳の時、身長の低さを理由にチェルシーのカテゴリーを放出される |
19 | レアンドロ・トロサール | 27 | ベルギー | 171cm/右 | 34試合 (8) | ・ブライトン随一のテクニシャン ・キレのあるドリブルとテクニックで中央突破を図り、正確なラストパスと威力十分のシュートで、高いチャンスメイク力を誇る ・CFやトップ下でも起用可能 ・ゴーグルのパフォーマンスは息子にお願いされたもの ・デ・ゼルビとの関係が悪化し出場機会を失っていた中、40億円超の移籍金でアーセナルに加入 |
24 | リース・ネルソン | 22 | イングランド | 175cm/右 | 1試合 【アーセナル】 21試合(2) | ・「アカデミーの最高傑作」と称されたウインガー ・トリッキーで巧みなドリブルが特徴で、得点力、スピード、テクニックも申し分ない ・チームでの序列が低く、放出候補として名前が上がる |
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