基本情報
創立 | 1908年 |
本拠地 | ミラノ |
スタジアム | スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ 【通称:サン・シーロ】 (収容人数 8万18人) |
監督 | シモーネ・インザーギ |
会長 | スティーブン・チャン |
公式サイト | HP twitter Youtube |
愛称 | ネラッズーリ ビッショーネ |
<過去5シーズンの成績>
セリエA 【優勝19回】 | 欧州カップ戦 【CL優勝3回】 【EL優勝3回】 | コッパ・イタリア 【優勝8回】 | 監督 | |
17/18 | 4位 | ー | ベスト8 | スパレッティ |
18/19 | 4位 | CL/GS敗退 EL/ベスト16 | ベスト8 | スパレッティ |
19/20 | 2位 | CL/GS敗退 EL/準優勝 | ベスト4 | コンテ |
20/21 | 優勝 | CL/GS敗退 | ベスト4 | コンテ |
21/22 | 2位 | CL/ベスト16 | 優勝 | S・インザーギ |
苦しみながらも着実に勝ち上がり ルカクのパフォーマンスが行方を左右
・11季ぶりとなるスクデット奪還の礎となったルカク、ハキミが抜けた難しい状況の中、S・インザーギがコンテの後を引き継いで就任した昨季は、【3-5-2】を継承しつつも新たな要素を取り入れることでリーグトップの得点力と安定した守備を両立。冬の王者として前半戦を折り返したものの、CLとの二足の草鞋が重荷となり、2~3月にミランとの直接対決に敗れたことに加えて格下相手に勝ち点の取りこぼしが集中。最終節までナポリ、ミランと熾烈なスクデット争いを繰り広げたが、最終的に勝ち点差「2」で連覇を逃すことに。ただ、コッパ・イタリアとスーペルコッパの2冠を達成するなど、新体制1年目としては一定の評価に値するシーズンだった。
・クラブ経営と財政のサステイナビリティ―を優先して十分な補強費を捻出できなかったが、元エースのルカク、ブロゾビッチのバックアッパーとしてアスラニ、両WBで機能する逸材ベッラノーバ、監督待望のアチェルビなどをレンタルで確保すると、実績十分のムヒタリアン、正守護神候補のオナナをフリーで獲得するなど、低予算でピンポイント補強に成功。主力級で放出したのは契約満了のペリシッチと高給取りのサンチェスに抑え、移籍が噂されたシュクリニアルとダンフリースは残留に漕ぎつけるなど、昨季よりも充実した陣容を整えた。
・第3節でラッツィオに初黒星を喫すると、宿敵ミラン、ウディネーゼ、ローマと強豪相手にことごとく敗れて一時は8位と低迷したが、第9節でGKにオナナを起用して以降は14試合で10勝2分と2位にまで順位を上げ、1月には無敗で首位を独走していたナポリに初黒星を付け、スーペルコッパではミラン相手に3-0で圧勝。ルカクとブロゾビッチの離脱を自慢のバックアッパー陣で補填し、CLではバルセロナを蹴落としてGS突破、コッパ・イタリアも準決勝進出を果たしている。圧倒的な存在感を誇りながらも苦戦を強いられるルカクに適した戦術の完成度を高め、国内リーグでは2位を死守しつつも、CLとコッパ・イタリアでのタイトル奪取を狙いたい。
監督
名前 | シモーネ・インザーギ |
生年月日 | 1976年4月5日(46歳) |
国籍 | イタリア |
就任日 | 2021年6月 |
・コンテの後を継いだイタリア人指揮官
・コンテから【3-5-2】を引き継ぎながらも、①攻撃の起点を前線へのロングボールから後方からのビルドアップに切り替える、②左右のCBを積極的に攻め上がらせる、③チームの重心を高く設定してハイプレスを仕掛ける、④ポゼッションを植え付ける、⑤両WBを活かしたサイドアタックや中央の連携などラスト30ⅿで多彩な攻撃のバリエーションを構築、⑥ゴール前に多くの人数を送り込むなど、攻守両面にアグレッシブなスタイルを導入した。
・年代別からトップチームまで11年に渡って率いたラツィオでの契約延長を破棄し、インテルをスクデット奪還に導いたコンテの後を継いで監督に就任。スクデット2連覇は達成できなかったものの、最終節までスクデットを争い、スーペルコッパとコッパ・イタリアの2冠を獲得。ルカクが復帰を果たすなど戦力が上乗せされた今季はスクデット奪還が事実上の”義務”。
・兄は現役時代に世界的なストライカーだったフィリッポ・インザーギで、現在はセリエBのレッジーナを指揮。幼少期にはザクのフィギュアを取り合って喧嘩していた。
移籍市場
ポジション | 名前 | 移籍元 | 移籍金 |
GK | アンドレ・オナナ | アヤックス | ー |
ガブリエウ・ブラゾン | クルゼイロ | ー | |
DF | フランチェスコ・アチェルビ | ラツィオ | ー |
ダルベルト | カリアリ | ー | |
マッティア・ザノッティ | インテル U-19 | ー | |
アレッサンドロ・フォンタナローザ | インテル U-19 | ー | |
MF | ラウル・ベッラノーヴァ | カリアリ | 300万 € (レンタル料) |
クリスティアン・アスラニ | エンポリ | 400万 € (レンタル料) | |
ヘンリク・ムヒタリアン | ASローマ | ー | |
FW | ロメル・ルカク | チェルシー | 800万 € (レンタル料) |
基本フォーメーション

選手一覧
<GK>
No. | 名前 | 年齢 | 国籍 | 身長/利き足 | 昨季成績 (得点) | |
1 | サミール・ハンダノビッチ | 38 | スロベニア | 193cm/右 | 37試合 | ・長らく正守護神を務めてきた”カピターノ” ・長身と優れた状況判断からクロスやハイボール処理を得意とし、卓越した反射神経とアクロバティックなセーブで圧倒的な存在感を発揮する ・的確なポジショニングと足下の技術を兼ね備え、後方からビルドアップの起点として機能 ・セリエA歴代最多のPKセーブ数を保持 ・愛称は”バットマン” |
21 | アレックス・コルダズ | 40 | イタリア | 188cm/右 | ー | ・下部組織出身の第3GK ・出場機会は乏しいものの、若手などの鼓舞やロッカールームでのまとめ役などチームを裏から支える ・セリエA・Bでの出場経験が豊富 |
24 | アンドレ・オナナ | 26 | カメルーン | 190cm/右 | 6試合 | ・超人的な反射神経を誇る”ハンダノビッチの後継者” ・190㎝と長身ながら猫のような俊敏な身のこなしでチームの危機を救うセーブを見せる ・バルセロナとアヤックスの出身らしく正確な足下の技術とフィードを活かして攻撃の起点にもなれる ・2021年にドーピング違反により9か月の出場停止処分を受けた |
<DF>
6 | ステファン・デ・フライ | 30 | オランダ | 189cm/右 | 30試合 | ・3バックのマエストロ ・最終ラインの統率に秀で、相手に激しく対応しながらもファウルを犯すことなくボールを奪うなど、セリエAでも屈指のDFとして高い評価を受ける ・特技はピアノで、芸術にも精通し、心理学や呼吸法を学んでいる |
12 | ラウル・ベッラノーバ | 22 | イタリア | 188cm/右 | 31試合 (1) | ・大外から”違い”を創り出す大型SB ・細かいボールタッチで相手を剥がし、ストライドの大きい走りで局面をひっくり返す爆発力が魅力で、クロスも正確 ・左SBでも起用でき、守備は改善余地があるが、一級品のフィジカルとテクニックのポテンシャルを秘める ・ミランの下部組織出身だが幼少期からインテリスタ |
15 | フランチェスコ・アチェルビ | 34 | イタリア | 192cm/左 | 30試合 (4) | ・指揮官が待望したベテランCB ・空中戦に圧倒的な強さを誇り、ハードなタックルや円熟味のある駆け引きなど、総合的に守備力が高い ・ラツィオサポーターと衝突し、サッリ監督からも構想外の扱いを受けたことで、移籍期間ギリギリにレンタル加入 |
32 | フェデリコ・ディマルコ | 25 | イタリア | 175cm/左 | 32試合 (2) | ・巧みな仕掛けで左サイドを攻略するレフティー ・緩急あるドリブル突破や神出鬼没の攻撃参加などで相手の脅威となり、高精度のクロスでゴールに誘う ・3バックの左も務められ、今季はペリシッチの穴を補填 ・2歳の頃からインテリスタで、2004年から下部組織に所属 |
33 | ダニーロ・ダンブロージオ | 34 | イタリア | 180cm/右 | 20試合 (1) | ・最古参DF ・信頼性の高いバックアッパーとして、ピッチに立てば抜群の安定感で仕事をこなす一方、大胆不敵な攻め上がりなど攻撃性能も兼備 ・戦術的汎用性も高く、両WB・SBにCBでも起用可能 |
36 | マッテオ・ダルミアン | 33 | イタリア | 182cm/右 | 25試合 (2) | ・攻守で高いクオリティーを保証するいぶし銀 ・積極的に周囲と連携して攻撃に厚みをもたらす一方、戦術インテリジェンスと豊富な運動量で守備でも安定感を提供する ・途中出場からでも即座に適応し、両WBと3バックの右を難なくこなす ・24年夏まで契約を延長 |
37 | ミラン・シュクリニアル | 27 | スロバキア | 187cm/左 | 35試合 (3) | ・最終ラインを支える大型CB ・恵まれたフィジカル、スピード、読みや判断の速さで難攻不落の要塞となり数々の屈強なアタッカーを封殺してきた ・長らく移籍期間のたびに強豪チームへの高額売却が噂されてきたが、23年夏にフリーでPSGに加入することが確実 |
46 | マッティア・ザノッティ | 19 | イタリア | 177cm/右 | 1試合 | ・年代別イタリア代表にも召集されている右SB ・クロスを武器に、読みの鋭さや素早い寄せでカウンターの起点にもなれる ・下部組織から昇格を果たし、昨季カリアリ戦でセリエAデビュー |
47 | アレッサンドロ・ フォンタナローザ | 19 | イタリア | 184cm/左 | 22試合 | ・期待の左利きCB ・ビルドアップに長け、ボールの散らしや縦パスはセンスを感じさせる ・守備や状況判断は未完成なだけに、まずはローンで経験を積ませるべきか |
95 | アレッサンドロ・バストーニ | 23 | イタリア | 190cm/右 | 31試合 (1) | ・セリエ屈指の若手CB ・長身ながらスピードと俊敏性を高いレベルで備え、的確な読み・カバーリング・1対1の強さ・クリーンなボール奪取など、守備の総合力が高い ・長短のパスを散らしてビルドアップを担うだけでなく、自らドリブルで敵陣奥深くまで進攻し、ラストパスやシュートでチャンスを演出できる ・熱烈なインテル愛を公言 |
<MF>
2 | デンゼル・ドゥムフリース | 26 | オランダ | 188cm/右 | 33試合 (5) | ・血気盛んなモンスターSB ・野獣のような身体能力を誇り、オーバーラップでシャドーストライカーのように振る舞い攻撃に厚みをもたらせば、体を張って守備もこなすなど、まさに”右サイドのダイナモ” ・エネルギー全開のプレーでEUROで注目され、昨季はハキミの抜けた穴をカバー ・18歳までアマチュアのクラブに所属していた超遅咲き |
5 | ロベルト・ガリアルディーニ | 28 | イタリア | 190cm/右 | 18試合 (2) | ・総合力の高いボックストゥボックス型MF ・長身ながら屈強なフィジカル、テクニック、優れたビジョンを併せ持ち、”イタリア版ポグバ”と称されるプレースタイルで輝きを放つ ・アスラニやムヒタリアンの活躍もあり、5~6番手のMFに甘んじている |
8 | ロビン・ゴゼンス | 28 | ドイツ | 183cm/左 | 6試合(1) 【アタランタ】 7試合 | ・勇猛果敢な左サイドのスペシャリスト ・強力な左足と意外性のあるゴール前への飛び出しが持ち味ながら、当然のように守備もこなす ・アタランタ時代には”ガスペリーニの最高傑作”と評され、19/20と20/21には合計で20G14Aを記録 ・ハムストリングの大ケガ復帰から本来の調子を取り戻せずに途中出場が続いたが、徐々に輝きを取り戻しつつある ・夏にトライアスロンに挑戦 |
14 | クリスティアン・アスラーニ | 20 | アルバニア | 175cm/右 | 23試合 (1) | ・”ブロゾビッチの後継者”と期待される逸材 ・高いゲームメイク力と豊富な運動量を備えた若き司令塔 ・最終ラインからボールを引き出してビルドアップの核になる一方、的確な読みでスペースをケアして攻守のバランスを担保する優れた戦術眼の持ち主 ・エンポリの下部組織出身で、昨季は冬に抜けたMFリッチの後釜として躍動 |
20 | ハカン・チャルハノール | 28 | トルコ | 178cm/右 | 34試合 (7) | ・攻撃を構築する”テクニシャン” ・正確無比を誇る多彩なパスで”違い”や攻撃のリズムを創り出し、ブロゾビッチが離脱した際は中盤の底でビルドアップを統率 ・プレスや粘着性の高い守備などハードワークも怠らず、プレースキックの質は欧州屈指を誇る ・昨季はエリクセンの抜けた穴を完璧に全う |
22 | ヘンリク・ムヒタリアン | 33 | アルメニア | 177cm/両 | 31試合 (5) | ・アルバニア代表の技巧派MF ・優れた攻撃センスを活かしてラスト30ⅿで決定的な”違い”を創り出し、パス・ドリブル・シュートの全てを高水準で備える ・守備でもハードワークを惜しまず、バレッラ、チャルハノール、ブロゾビッチの代役として信頼できる |
23 | ニコロ・バレッラ | 25 | イタリア | 175cm/右 | 36試合 (3) | ・欧州屈指のダイナモ ・世界最高水準の機動力と戦闘力を活かして試合のあらゆる局面で顔を出し、優れたテクニック、ビジョン、ドリブル突破で”違い”を生み出せば、強い闘争心でプレスにも奔走するなど、攻守で大きな存在感を放つ ・昨季はリーグ3位の11アシストを記録 ・メガクラブ垂涎の存在だが、退団した場合の損失は計り知れない |
45 | バレンティン・カルボーニ | 17 | アルゼンチン | 178cm/右 | 18試合 (2) | ・イタリアとアルゼンチンが強奪戦を繰り広げた”規格外のレフティー” ・強靭なフィジカル、強力かつ繊細な左足のテクニック、卓越したプレービジョンを武器にあらゆる局面で違いを創り出せる ・アルゼンチン人らしい闘争心と戦術インテリジェンスで守備での献身性を十分 ・メッシからインスピレーションを受ける ・兄はカリアリからレンタル移籍でモンツァに加入 |
77 | マルセロ・ブロゾビッチ | 30 | クロアチア | 181cm/右 | 35試合 (2) | ・セリエA最優秀MFに選ばれた鉄人ボランチ ・多彩なパスで攻撃のリズムを作りながら、その無尽蔵のスタミナで90分ピッチ全体を走り回る中盤の支配者として確固たる地位を築く ・コーラや葉巻、たばこを栄養源に、セリエAトップの平均走行距離を誇る |
<FW>
9 | エディン・ジェコ | 36 | ボスニア・ ヘルツェゴビナ | 193cm/右 | 36試合 (13) | ・基準点となる長身FW ・前線から中盤でボールの収め所となってゴールへの中継役となれば、クロスやセットプレーからヘッドでゴールを奪うなど、得点とアシストの両方で活躍できる ・クラブと代表で合計350得点以上を記録している大物だが、プレスやスペースのカバーも献身的にこなす |
10 | ラウタロ・マルティネス | 25 | アルゼンチン | 174cm/右 | 35試合 (21) | ・”ネラッズーリの象徴” ・鋭い動き出しで相手のマークを外し、迷いのない豊富なフィニッシュワークでゴールを量産するチーム随一の得点源 ・パワーと底知らずの運動量、何度でもシュートを放つ「鋼のメンタル」を備え、隙あらばボールを奪うなど守備でも抜け目ない ・シュクリニアルに代わってゲームキャプテンを務め、サポーターからの支持も厚い ・”エル・トロ(雄牛)”や”ザ・ブル”が愛称 |
11 | ホアキン・コレア | 28 | アルゼンチン | 189cm/右 | 26試合 (6) | ・セリエA屈指のイケメンFW ・サイドやミドルサードからスピードと緩急を織り交ぜたドリブルを仕掛けてゴールに迫るアタッカーだが、周囲を活かさず強引に仕掛ける点が課題 ・献身的なオフザボールの動きや気の利いたプレーも持ち味 ・愛称は”トゥク” |
90 | ロメル・ルカク | 29 | ベルギー | 190cm/右 | 26試合 (8) | ・憩いのクラブへと舞い戻った”フィジカルモンスター” ・怪物級のフィジカルで相手DFをなぎ倒し豪快なフィニッシュを見せる一方で、一級品のポストプレーやラストパスでも”違い”を創り出す ・1億€超で移籍したチェルシーでは結果を残せず、レンタルで復帰を果たした今季もコンディション不良に苦しむなどコンテ時代とは程遠い ・愛称は”ビック・ロム” |
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