カタールW杯に出場する全32チームを紹介。
今回は、大陸間プレーオフでニュージ―ランドを破り「32番目の本大会出場国」になった、北中米カリブ海代表のグループE・「コスタリカ代表」。
基本情報
出場回数 | 6回目(3大会連続) |
最高成績 | ベスト8 |
FIFAランキング | 34位 |
首都 | サンホセ |
人口 | 509万人 |
監督 | ルイス・フェルナンド・スアレス |
愛称 | ロス・ティコス (コスタリカ人たち) |
<直近6試合の成績>
6/6 | CNL | マルティニーク | 〇 | 2-0 | H |
6/15 | W杯プレーオフ | ニュージーランド | 〇 | 1-0 | N |
9/23 | 親善試合 | 韓国 | △ | 2-2 | A |
9/27 | 親善試合 | ウズベキスタン | 〇 | 1-2 | A |
11/10 | 親善試合 | ナイジェリア | 〇 | 2-0 | H |
11/17 | 親善試合 | イラク | 中止 | ー | A |
・北中米カリブ海予選の序盤戦で躓きはしたが、その後は粘り強い戦いを続けて大陸間プレーオフに漕ぎつけた。そしてニュージーランドとの死闘を制して3大会連続6回目のW杯参戦を決めた。
・守護神のナバスを中心に、2014年大会で8強入りの快進撃を経験しているメンバーがいることが有利な点だが、一方でその全員が30歳以上と高齢化が進んでいるのが現状。そこでスアレス監督は積極的に若手を起用。結果として、ベネットやコントレラスといった若手の発掘にも成功した。
・コスタリカと言えば、14年大会のイタリア、イングランド、ウルグアイが同居する「死の組」を1位で通過した実績を持つだけに、今大会でも侮ることはできない。現チームは、5バックと4バックを相手によって使い分け、最終予選での失点数はカナダに次ぐ2位タイと守備の硬さは折り紙付き。本大会でも粘り強い守備を続けて、数少ないチャンスをものにする展開で臨むことになるだろう。
監督
名前 | ルイス・フェルナンド・スアレス |
生年月日 | 1959.12.23(62) |
国籍 | コロンビア |
就任 | 2021.6月 |
・2006年大会でエクアドル代表をベスト16に導いた名将
・自身の母国であるコロンビアをはじめ中南米の多くの国を指導者として経験を積み21年6月にコスタリア代表監督に就任。
・2006年大会のエクアドル代表、2014年大会のホンジュラス代表に次いで3度目のWカップ出場を果たした。
基本フォーメーション&戦術
堅守を武器に徹底的に引きこもり 虎視眈々とチャンスを窺う
<基本フォーメーション>

<攻撃編>

・自陣から攻撃を組み立てる際は、4バック・5バックともに最終ラインを3枚にして後方からピルドアップをはじめ、右にいるボルヘスに預けて丁寧に組み立てる。プレスが厳しい場合は、最終ラインのCBワストンがロングパスで前線にボールを配給して、FWキャンベル、A・マルティネスの個人技でゴールを狙う。
・ボルヘス、テヘダを中心に、サイドから敵陣に切り込み深い位置からのクロスに合わせて得点を狙うのが主なパターン。
・セットプレーでは、ワストンやバルガス、ドゥアルテ、カルボ、ボルヘスなど長身で空中戦に強い選手が多いため相手は的を絞りずらく、大きなチャンスとなる。
<守備編>

・ボールを奪取されると、再奪取を図るが連帯性が低いため、相手に突破されると一転ピンチを招く。
・相手がボールを保持している時は、両ウイングが下がって【5-4-1】の形を取りながら深い位置までリトリートし、ゴール前に強固な防壁を築き、人海戦術で相手の突破を食い止める。
注目選手(3人)
ケイロール・ナバス(GK/パリ・サンジェルマン)
・”コスタリカの英雄”
・2014年のブラジルW杯での活躍を機に世界最高級GKへと上りつめ、レアル・マドリーではチャンピオンズリーグ(CL)3連覇を経験するなど、国際経験も非常に豊富な選手。
・語る上で欠かせないのは、驚異的な「反射神経」。とにかくシュートに対する反応が見事で、至近距離からのフィニッシュをいとも簡単に止めてしまう恐ろしさがある。「反射神経」の良さは間違いなく世界トップクラス。
ジョエル・キャンベル(FW/FC · レオン)
・”不動のエース”
・スピードに乗ったドリブル突破と左足のテクニック活かしたカウンターは威力十分。裏への抜け出しのタイミングも適切で、アシスト能力も高い。
・コスタリカ代表の前線に10年以上君臨。ニュージランドとの大陸間プレーオフで決勝ゴールを決め一躍ヒーローに。
・プロキャリアでは、8か国11クラブ(アーセナル、ビジャレアル、ベティス、スポルティングなど)を渡り歩く。
ブライアン・ルイス(MF/アラフエレンセ)
・”左利きのマジシャン”
・常時出場は難しいが、途中から出場すればパス1本で流れを変えるチャンスメーカー。かつてはウイングだったが近年はトップ下に定着し、技術力の高さとボールキープ力が持ち味。
・14年W杯でベスト8進出の立役者の1人。今大会での引退を表明している。
選手一覧
No. | 名前 | 年齢 | 所属チーム | 代表成績(得点) | ||
GK | 1 | ケイロール・ナバス | 35 | パリ・サンジェルマン | 107試合 | ・幼いころは祖母の下で妹と共に育てられた |
18 | エステバン・アルバラート | 33 | エレディアーノ | 23試合 | ・大柄なフィジカルが魅力も、プライベートでの問題行動で伸び悩む | |
23 | パトリック・セケイラ | 23 | ルーゴ | 1試合 | ・フィジカルに驚異的なバネを持ち合わせ、足下スキルも兼ね備える新鋭GK | |
DF | 15 | フランシスコ・カルボ | 30 | サンノゼ・アースクエイクス | 74試合(8) | ・厳しい守備対応を活かしたボール奪取に自信 ・長年コスタリカ代表の最終ラインを支える |
8 | ブライアン・オビエド | 32 | レアル・ソルトレイク | 72試合(2) | ・精度の高いクロスが特徴 ・スピードも兼ね備える | |
6 | オスカル・ドゥアルテ | 33 | アル・ワフダ | 68試合(3) | ・”コスタリカのピケ”と評されていた | |
19 | ケンダル・ワストン | 34 | サプリナ | 60試合(6) | ・空中戦と対人戦に自信 | |
22 | ロナルド・マタリア | 28 | FCシンシナティ | 52試合(3) | ・キック精度に優れ、守備も献身的 | |
4 | ケイシェル・フラー | 28 | エレディアーノ | 28試合(2) | ・守備に奔走する右SB ・セットプレーでは得点源に | |
3 | フアン・バブロ・バルガス | 27 | ミジョナリオス | 11試合(1) | ・空中戦の強さと機動力は平均以上 | |
2 | ダニエル・チャコン | 21 | カルタヒネス | 7試合 | ・巧みなボール奪取と展開を見せる | |
16 | カルロス・マルティネス | 23 | サン・カルロス | 4試合 | ・右SBと守備的MFをこなす ・9月の韓国戦ではソン・フンミンを完封 | |
MF | 5 | セルソ・ボルヘス | 34 | アラフエレンセ | 151試合(25) | ・得点力を備えた不動のボランチ ・長短のパスを散らして攻撃の組み立てを担う |
10 | ブライアン・ルイス | 37 | アラフエレンセ | 143試合(29) | ・ジョーカー役を担う | |
17 | イェルツィン・テヘダ | 30 | エレディアーノ | 72試合 | ・正確なロングパスが特徴 | |
9 | ジェウィソン・ベネット | 18 | サンダーランド | 6試合 | ・コスタリカの至宝 ・スピードに乗ったドリブル突破が魅力 ・コスタリカ史上最年少の17歳2カ月で代表デビュー | |
25 | アントニー・エルナンデス | 21 | プンタレナス | 2試合 (1) | ・スピードと度胸を持ち合わせる気鋭のストライカー | |
26 | アルバロ・サモラ | 20 | サプリサ | 2試合 | ・巧妙なパスで攻撃に独特のリズムをもたらす、20歳の新鋭アタッカー | |
14 | ジョウスティン・サラス | 26 | サプリサ | 3試合 | ・相手チームの重要選手を封じ込める、というタスクを監督から託される存在 | |
20 | ブランドン・アギレラ | 19 | グアナカステカ | 4試合 | ・推進力、パス、シュートなどの攻撃センスに高いポテンシャルを秘める”コスタリカの未来” | |
21 | ドウグラス・ロペス | 24 | エレディアノ | 1試合 | ・絶妙かつ冷静なテクニックでボールを保持し、縦パスでチャンスを創る | |
FW | 12 | ジョエル・キャンベル | 30 | FC · レオン | 117試合(25) | ・試合前に旧約聖書を読むクリスチャン |
11 | ヨアン・べネガス | 33 | アラフエレンセ | 79試合(11) | ・ゴール前での大胆なプレーでゴールを決めるベテラン ・試合前の映像分析も行う | |
7 | アントニー・コントレラス | 20 | エレディアーノ | 7試合(2) | ・ストライカー不足に悩むコスタリカの新たなCF ・ダイナミックなプレーでゴールを奪う |
<<<その他の関連記事>>>
コメント